The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

さて、お酒も良いけど。

「さて、それじゃそろそろルルシー弁当食べましょうか」

「ルリシヤ弁当もあるぞ」

そうでした。

とにかくお弁当食べましょう。

「わーい。ルル弁~♪ルリ弁~♪」

アリューシャもポテチを放り出して、大喜び。

ポテチは大事にしよう。

「私ルリシヤのご飯食べるの初めてだわ。楽しみね」

と、アシュトーリアさん。

そういえばそうだっけ。ルルシーご飯は何回か食べたことあるはずだけど、ルリシヤのご飯は初めてか。

「なかなか緊張するな。口に合えば良いけど…」

大丈夫大丈夫。ルリシヤのご飯は美味しい。ルルシーほどではないけども。

「おぉ、壮観!」

俺達の前には、ルルシー弁当、通称ルル弁。

そしてルリシヤ弁当、通称ルリ弁。

更にシュノさんのフライドポテト。通称シューポテ。

選り取りみどり。ほぼビュッフェ。

これは壮観だ。何から食べようかなって思うくらい。

「わーい。美味そう」

「野菜も食べなきゃ駄目だよ、アリューシャ」

「じゃ、食べましょうか~」

紙皿と割り箸を皆に配って、いざ実食。

アシュトーリアさんはまず真っ先に、ルリシヤの玉子焼きに手を伸ばした。

「あら~、美味しい」

「そうですか。口に合ったようで良かったです」

ね、ほら。ルリシヤのご飯は美味しいから大丈夫。

「ルルシーは玉子焼き作らなかったんですね」

ルルシーのお弁当には、玉子焼きが入ってない。

と言うか、このおかずのラインナップ。

「あぁ。事前にルリシヤに相談して作ったんだよ。おかずが被るとつまらないだろ」

「成程」

さすがルルシー。抜かりない。

まぁ、下手におかずが被ると、こっちの方が美味しい、いやいやこっちの方が、みたいな論争が始まりかねないからな。

俺はルルシーの方が好きなので、ルルシー派だけど。

「ルレイア、私のフライドポテトも食べてね」

「勿論ですよシュノさん。本当に上手くなりましたね」

「えへへ…」

最初に手料理食べさせられたとき、記憶が飛んでしまったのが夢のようだ。

実際あのときのことは、俺にとっては夢みたいなものなんだけど。だって覚えてないし。

今は上手になったから良いんだよ。結果オーライ。

「うめぇ。うめぇけどお腹一杯であんまり食べられない」

「ポテトチップスばっかり食べるからだよ、アリューシャ」

サイダーもぐびぐび飲んでたしね。

「うぉぉ、食べたいのに食べられない!もどかしいぜ。ポテチが恨めしい!」

ポテチに罪はない。

食べたいのに食べられないのはもどかしいだろうなぁ。

そのぶん俺が食べよう。代わりに。

あールルシーご飯美味しい。

「…」

「…?」

ふと横を見ると、ルルシーがお弁当を眺めながら無言で固まっていた。

…どうかしたのだろうか。

「ルルシー、どうしたんですか?」

「…いや…。作ってきておいてなんだが…」

「?」

「『青薔薇連合会』のトップが、花見に来て手作り弁当食べてるなんて…よく考えたら、相当変だよな…」

「…」

ルルシー。あなたはこれだけ作って、今ようやくそれに気づいたんですか。

いっそ気づかなければ良かったものを。

「…良いんですよ、ルルシー。我々はこれくらいが良いんです」

「良いのか…?」

「えぇ、良いんです。…気にしたら負けですよ、ルルシー」

「…そうか」

こういうのはな、楽しんだ者勝ちなんだよ。

余計なことは考えないで、存分に楽しもうではないか。