The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

おぉ、ますます風流。

やっぱりお花見と言えば、桜餅だよな。あんまり食べたことはないけど。

「良いですね。ありがとうございます」

「さぁさぁ、食べて食べて」

ところで皆、桜餅の葉っぱって食べる派?

俺は食べる派。

アシュトーリアさんが持ってきてくれた桜餅は、帝室御用達和菓子店のものだけあって、凄く美味しかった。

昔、俺がまだスイーツ好きだった頃も…和菓子はそんなに食べなかったな。

俺が好きなのはもっぱら洋菓子だった。

でも和菓子もなかなか捨てたものじゃない。

特に、日本酒との相性がとても良い。

「うん。なかなか美味しい」

「お花見にぴったりね」

皆思い思い桜餅を堪能していたが、しかし。

我々には一人、風情クラッシャーがいる。

「…正直あんま和菓子美味くねぇな。アリューシャはポテチの方がうめぇわ」

そう言って、アリューシャはコンソメ味のポテトチップスの袋をばりっ、と開けた。

高級和菓子店の桜餅が、コンビニのポテチに負けた瞬間である。

そもそもアリューシャは、高級な日本酒より四ッ谷サイダー派だし、今更か。

「…アイズ。ちょっとそのアリューシャ…。そこの池に投げ捨ててこい」

こめかみに血管浮き上がらせたルルシーが、アリューシャをしっしっ、と手で払いながら言った。

ルルシーったら過激派。

「まぁまぁ、良いじゃないルルシー。いつものアリューシャだよ」

「そいつがいると、折角の花見が台無しだ」

あらら。激おこルルシー丸になってる。

ここは、俺の出番だな。

「良いじゃないですかルルシー。そんなに怒らないでくださいよ。ほら、俺があつ~いキスをしてあげるので、機嫌を直して…」

「お前も一緒に池に捨てよう」

「DV!DVですよルルシー!」

家庭内暴力だ。そうだそうに違いない。

俺は何も悪くないというのに。

しかし、そんな窮地を救ってくれたのはアシュトーリアさんだった。

「ルルシー、そんなに怒らないで。皆でお花見楽しみましょうよ。ね?」

「…はい」

アシュトーリアさんに宥められると、強くは出られないらしいルルシー。

お陰で、円満にその場が収まった。