The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

本日は、お花見会場貸し切りにつき。

満開の桜を俺達だけで、独り占めである。

悪いな皆。今年の桜は俺達が頂いた。

「わぁ、満開ですね」

「あぁ…綺麗だな」

桜を見上げるルルシー…。なんて絵になる図だろう。

もう一回抱きつきたいくらい。

「やっぱり春になると桜が…」

「それより、アリューシャお菓子食べたい!早く食おうぜ」

「…風情ってものを考えろ、この馬鹿」

べしっ、とアリューシャの後頭部をはたくルルシー。

花より団子って奴だな。気持ちは分かる。

桜じゃ腹は満たされないんだよ。

「それにしてもルレイア先輩、今日のファッションは随分決まってるな」

「お、気づきましたねルリシヤ」

俺はくるん、と回ってみせた。

今日のファッションは、気合い入れてきた。

いつも入れてるけどな。

「…敢えてスルーしてたのに、いちいち突っ込みやがって…」

ルルシーが何か呟いていた。

聞こえなかったことにした。

全身黒はいつも通り。でも今日は、お花見バージョンだ。

ジャケットに黒いビーズの桜模様が施され、サンダルにも黒い桜、そして髪飾りも黒桜である。

「めちゃくちゃ格好良いと思うぞ、ルレイア先輩」

「ルレイア、素敵。格好良い」

「ありがとうございます。ルリシヤとシュノさんも素敵ですよ」

今日はこの二人も、お花見バージョンのファッションである。

ルリシヤの服装はいつも通りなのだが、今日は仮面がお花見バージョンだった。

仮面に、ちっこい黒桜のチャームがついていた。

素晴らしいセンスである。

そして、シュノさん。

シュノさんの今日のワンピースは、俺達と同じ、黒い桜のゴスロリワンピであった。

ネックレスも桜。それ俺も欲しい。

「ありがとう、ルレイア先輩」

「えへへ。ルレイアに褒められちゃった」

この二人のファッションセンスは素晴らしいな。

アシュトーリアさんも、微笑ましいわねうふふ、という顔をして見ていた。

一方で、アリューシャとアイズ、ルルシーは。

「…つーか黒い桜なんてなくね?」

「まぁ、桜って言ったら普通ピンクだもんね」

「貸し切りで良かった。こんな怪奇集団と一緒に花見なんかしたら、俺達まで変人扱いだ」

この素晴らしいファッションセンスを、この三人が理解するようになるのはいつのことか。

「さて、それじゃ早速お花見始めましょうか」

ビニールシートを敷き、そこに腰を掛ける。

いやぁ、これぞお花見。

そういえば俺は、まともにお花見するの初めてだな。

毎年桜を見れば、「あぁ咲いてるなー」とは思うが、立ち止まって眺めることはなかった。

俺『青薔薇連合会』だから、桜より薔薇派なんだよ。

見てみれば、案外綺麗じゃないか。

一句読めそうな気分だ。

「綺麗ですねぇ、ルルシー」

「そうだな」

「アイ公、ポテチくれ」

「はいはい」

「…風情ぶち壊しだな、お前は」

アリューシャらしくて良いじゃないか。

大体お花見の醍醐味は、花を見ることではない。

…よし、飲もうか。