The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

俺はその頃、ルニキスの存在が疎ましくなっていた。

ルニキスに激しく嫉妬していた。お前がいなくても、俺だけで『セント・ニュクス』を守っていけるのだと、自分にそう言い聞かせていた。

でも、それは不可能な話だった。

俺にもそれくらいは分かっていた。

『セント・ニュクス』のリーダーはルニキスだった。部下達も、俺よりもルニキスを慕っているのは明らかだった。

ルニキスがいなくなれば、『セント・ニュクス』は事実上崩壊する。

俺の力だけでは、『セント・ニュクス』を守れない。

そこに現れたのが、『彼ら』だった。

最初にやって来たとき…あのとき、ルニキスは武器の買い付けに行っていて、不在だった。

留守を任されていた俺のもとに、『彼ら』はやって来た。








「…『愛国清上会』?」

「はい…。そう名乗る人物が、グリーシュさんに会いたいって…」

「…」

全く聞き覚えのない組織だった。

当然アポイントも取っていないし、大体今はルニキスがいない。

そんなときに、得体の知れない組織の人間と話すというのは…。

…でも。

「…俺に会いたいって来たのか?」

「はい…グリーシュさんにって言われて」

「…」

ルニキスじゃなくて。

俺に、会いに来た。

たったそれだけのことなのに、俺は不思議と悪い気分がしなかった。

「分かった。会うよ」

だから俺は、『彼ら』に会うことにした。

『愛国清上会』と名乗る彼らに。