俺達は初回の戦闘で、貯蔵していた化学兵器のほとんどを使ってしまった。
次の戦闘までに、また新たに造らなければならないのだ。
しかし、俺はそれほど焦ってはいなかった。
敵は俺達の拠点を血眼になって探しているが、「彼ら」が何重にも目眩ましをしてくれているお陰で、見つかる危険は低かった。
それよりも気になったのは、俺達の戦争に帝国騎士団が首を突っ込んできたことだった。
帝国騎士団は、完全に想定外だった。
何で帝国騎士団が口を挟んでくるのかと思った。悪の『青薔薇連合会』を倒してやろうとしているのだから、感謝こそされ、文句を言われる筋合いはないはずだ。
何かと思えば、帝国騎士団は、俺達が化学兵器を使用したことに対して文句をつけてきた。
国際法違反だ、と。
俺にとっては晴天の霹靂だった。
俺はそのときに至るまで、化学兵器の製造・使用が国際法で禁じられているとは知らなかったのだ。
そんなことは、「彼ら」も教えてはくれなかった。
帝国騎士団は俺達に対し、ただちに製造を中止するように言ってきた。
そして、『青薔薇連合会』との和解も取り持ってやる、と。
俺はそれらを全てはねつけた。帝国騎士団は部外者だ。俺達の戦争には何の関係もない。
口を挟まれる謂れはない。
国際法違反、と言われても全くピンと来なかった。
俺は国際法なんて知らないし、聞いたこともない。それはお偉い方が勝手に決めたことで、俺達には何の関係もない。
学校で立派な教育を受けた人達は、その国際法とやらが大事なのかもしれないが。
貧民街で、毎日生きるか死ぬかで暮らしてきた俺達には、法なんてあってないようなものなのだ。
どんな手段を使おうと、生き残ったが勝者。
国際法に違反したから、どうなるって?
俺達に失うものなどないのだ。
帝国騎士団が俺達の邪魔をすると言うのなら、『青薔薇連合会』の次は、帝国騎士団だ。
それだけのことだと思っていた。
とにかく俺は、初回の勝利に酔っていた。俺達なら出来る。勝てる。『青薔薇連合会』に成り代われる。
頭の中はそれだけだった。
『青薔薇連合会』は俺達の策の通りに動いていた。
ルティス帝国一のマフィアと言っても、意外に大したことないじゃないか。
俺はそう思って、優越感に浸っていた。
躍起になって俺達の居場所を探る『青薔薇連合会』を、俺は笑いながら高みの見物していた。
貧民街出身のこの俺が、お高くとまった奴らを手のひらの上で転がしているという事実に、満足していた。
俺はこのまま、右往左往する『青薔薇連合会』を眺めながら、次の戦闘で使う化学兵器が出来上がるのを待つ。
完成し次第、再度敵を攻める。
そしてまた、勝利の美酒に酔いしれる。
想像しただけで、笑いが止まらなくなった。
…はずだったのに。
次の戦闘までに、また新たに造らなければならないのだ。
しかし、俺はそれほど焦ってはいなかった。
敵は俺達の拠点を血眼になって探しているが、「彼ら」が何重にも目眩ましをしてくれているお陰で、見つかる危険は低かった。
それよりも気になったのは、俺達の戦争に帝国騎士団が首を突っ込んできたことだった。
帝国騎士団は、完全に想定外だった。
何で帝国騎士団が口を挟んでくるのかと思った。悪の『青薔薇連合会』を倒してやろうとしているのだから、感謝こそされ、文句を言われる筋合いはないはずだ。
何かと思えば、帝国騎士団は、俺達が化学兵器を使用したことに対して文句をつけてきた。
国際法違反だ、と。
俺にとっては晴天の霹靂だった。
俺はそのときに至るまで、化学兵器の製造・使用が国際法で禁じられているとは知らなかったのだ。
そんなことは、「彼ら」も教えてはくれなかった。
帝国騎士団は俺達に対し、ただちに製造を中止するように言ってきた。
そして、『青薔薇連合会』との和解も取り持ってやる、と。
俺はそれらを全てはねつけた。帝国騎士団は部外者だ。俺達の戦争には何の関係もない。
口を挟まれる謂れはない。
国際法違反、と言われても全くピンと来なかった。
俺は国際法なんて知らないし、聞いたこともない。それはお偉い方が勝手に決めたことで、俺達には何の関係もない。
学校で立派な教育を受けた人達は、その国際法とやらが大事なのかもしれないが。
貧民街で、毎日生きるか死ぬかで暮らしてきた俺達には、法なんてあってないようなものなのだ。
どんな手段を使おうと、生き残ったが勝者。
国際法に違反したから、どうなるって?
俺達に失うものなどないのだ。
帝国騎士団が俺達の邪魔をすると言うのなら、『青薔薇連合会』の次は、帝国騎士団だ。
それだけのことだと思っていた。
とにかく俺は、初回の勝利に酔っていた。俺達なら出来る。勝てる。『青薔薇連合会』に成り代われる。
頭の中はそれだけだった。
『青薔薇連合会』は俺達の策の通りに動いていた。
ルティス帝国一のマフィアと言っても、意外に大したことないじゃないか。
俺はそう思って、優越感に浸っていた。
躍起になって俺達の居場所を探る『青薔薇連合会』を、俺は笑いながら高みの見物していた。
貧民街出身のこの俺が、お高くとまった奴らを手のひらの上で転がしているという事実に、満足していた。
俺はこのまま、右往左往する『青薔薇連合会』を眺めながら、次の戦闘で使う化学兵器が出来上がるのを待つ。
完成し次第、再度敵を攻める。
そしてまた、勝利の美酒に酔いしれる。
想像しただけで、笑いが止まらなくなった。
…はずだったのに。


