「入るぞ、アイズレンシア先輩」
「あぁ、来たねルリシヤ」
パソコンの画面から顔を上げると、いつも通り黒ずくめで、仮面をつけたルリシヤが部屋に入ってきた。
仮面つけてるから、いまいち分かりづらいけど。
…何だか、疲れたような顔だ。
色々思い詰めてるんだろうなと思う。
私に言わせれば、ルリシヤは頭が良いばかりに、難しいことを考え過ぎなんだ。
そこのソファでうたたねしてるアリューシャを見習ったら良い。
見習い過ぎるとそれも問題だけどね。
さすがにアリューシャ二人の面倒は見切れないから。
「用件は何だ?アイズレンシア先輩」
「うん。あのね、アイズで良いから。長いでしょ、アイズレンシア先輩、じゃ」
「…じゃあ、アイズ先輩」
「それで宜しく」
真面目過ぎ。先輩後輩の関係なんて、『青薔薇連合会』の幹部は全然頓着してないのに。
アリューシャなんてどうなるのさ。先輩の部屋でお昼寝してるのに。
「さて、君を呼んだのは他でもない…。『セント・ニュクス』の拠点について、もう少し聞こうと思ってね」
「…」
ルリシヤは、暗い顔で俯いた。
あんまり、掘り返されたくないことなんだろうとは思う。
でも…現状私達があの組織の情報を得ようとしたら、ルリシヤを通すしかないのだ。
間違いなく、この中で『セント・ニュクス』のことを一番よく知っているのは彼だから。
「ごめんね。言いたくないことだろうけど…」
「…いや。大丈夫だ…」
「…」
…顔が暗いなぁ。
君のその仮面って、その暗い顔を隠す為のものなの?
そうじゃないでしょうに。
「…ルリシヤ。君、自分のせいでこんなことになったとか思ってない?」
「…っ」
あ、図星。
だよね。そうじゃなきゃそんな辛そうな顔しないよね。
「あのね、何度も言われたと思うけど。君のせいじゃないから」
「でも…あいつらを止められるのは、俺だけだったのに…。帝国騎士団まで巻き込んで、こんな大きなことに…」
「馬鹿だね。ああいう連中はね、誰かが止めたとしても同じことをしてたよ」
ルリシヤが止めたとしても、止まることはなかっただろう。
追い詰められれば、化学兵器を使ってでも勝ってやる。
そんな風に思うことが出来る奴らなのだから、いくら止めたって無駄。
止めたとしても、追い詰められたら今回と同じことをするだろう。
そういう敵なのだ。元々良識もモラルも重視してない。勝つことが第一優先なのだ。
そんな連中に、どうして説得が通用するだろう。
「君が責任を感じる必要はない。『セント・ニュクス』に裏切られた時点で、君はあの組織とはもう、何の関係もなくなったんだからね。今の彼らが何をしようと、君の預かり知るところじゃないでしょ」
「…済まない、アイズ先輩。俺に出来ることなら…何でもする」
「何でも?それは有り難いね…じゃ、一つお願いしても良いかな」
「?」
私は腕時計をちらり、と見た。
実は…そろそろ、時間なのだ。
「あぁ、来たねルリシヤ」
パソコンの画面から顔を上げると、いつも通り黒ずくめで、仮面をつけたルリシヤが部屋に入ってきた。
仮面つけてるから、いまいち分かりづらいけど。
…何だか、疲れたような顔だ。
色々思い詰めてるんだろうなと思う。
私に言わせれば、ルリシヤは頭が良いばかりに、難しいことを考え過ぎなんだ。
そこのソファでうたたねしてるアリューシャを見習ったら良い。
見習い過ぎるとそれも問題だけどね。
さすがにアリューシャ二人の面倒は見切れないから。
「用件は何だ?アイズレンシア先輩」
「うん。あのね、アイズで良いから。長いでしょ、アイズレンシア先輩、じゃ」
「…じゃあ、アイズ先輩」
「それで宜しく」
真面目過ぎ。先輩後輩の関係なんて、『青薔薇連合会』の幹部は全然頓着してないのに。
アリューシャなんてどうなるのさ。先輩の部屋でお昼寝してるのに。
「さて、君を呼んだのは他でもない…。『セント・ニュクス』の拠点について、もう少し聞こうと思ってね」
「…」
ルリシヤは、暗い顔で俯いた。
あんまり、掘り返されたくないことなんだろうとは思う。
でも…現状私達があの組織の情報を得ようとしたら、ルリシヤを通すしかないのだ。
間違いなく、この中で『セント・ニュクス』のことを一番よく知っているのは彼だから。
「ごめんね。言いたくないことだろうけど…」
「…いや。大丈夫だ…」
「…」
…顔が暗いなぁ。
君のその仮面って、その暗い顔を隠す為のものなの?
そうじゃないでしょうに。
「…ルリシヤ。君、自分のせいでこんなことになったとか思ってない?」
「…っ」
あ、図星。
だよね。そうじゃなきゃそんな辛そうな顔しないよね。
「あのね、何度も言われたと思うけど。君のせいじゃないから」
「でも…あいつらを止められるのは、俺だけだったのに…。帝国騎士団まで巻き込んで、こんな大きなことに…」
「馬鹿だね。ああいう連中はね、誰かが止めたとしても同じことをしてたよ」
ルリシヤが止めたとしても、止まることはなかっただろう。
追い詰められれば、化学兵器を使ってでも勝ってやる。
そんな風に思うことが出来る奴らなのだから、いくら止めたって無駄。
止めたとしても、追い詰められたら今回と同じことをするだろう。
そういう敵なのだ。元々良識もモラルも重視してない。勝つことが第一優先なのだ。
そんな連中に、どうして説得が通用するだろう。
「君が責任を感じる必要はない。『セント・ニュクス』に裏切られた時点で、君はあの組織とはもう、何の関係もなくなったんだからね。今の彼らが何をしようと、君の預かり知るところじゃないでしょ」
「…済まない、アイズ先輩。俺に出来ることなら…何でもする」
「何でも?それは有り難いね…じゃ、一つお願いしても良いかな」
「?」
私は腕時計をちらり、と見た。
実は…そろそろ、時間なのだ。


