ごめん、言い過ぎた。
グリーシュが、そう謝ってくれることを期待した。
しかし、グリーシュは謝らなかった。
そのまま、不機嫌そうにくるりと踵を返した。
話し合いを拒否したのだ。
…話し合いも出来なくなったんじゃ、もうどうしようもない。
俺は途方に暮れた。肩を並べて、理想を語り合ったあの時間は何だったのか。
すると。
「…あの、ルニキスさん…。大丈夫?」
「!お前達…」
後ろから、おずおずと年下の構成員達が顔を覗かせた。
先日入ったばかりの、新入りだった。
「…盗み聞きしてたのか?お前達は」
「…ごめんなさい。近くを通りかかったら…その、怒鳴り声が聞こえて」
「…いや、俺が悪かった。怒ってないから、大丈夫だ」
あんな言い争いを、末端の構成員に聞かせてしまうなんて。
リーダー失格だ。俺は。
「…ルニキスさん、グリーシュさんと仲が悪いの?」
「…」
…どうなんだろうな。
…仲…悪いつもりは、なかったんだけどな。
少なくとも、昔は。
「心配しなくても、大丈夫だ」
不安げな彼らを安心させるように、俺は微笑んでみせた。
「ちょっと意見が合わなかっただけだよ。いつもは仲が良いんだ」
「…そうなの?」
「そうだよ」
そのはずなのだ。
俺はまだ、グリーシュとの絆を信じていた。
「なんだか…最近、グリーシュさん…。険しい顔ばかりで…。言葉もきついし…。怖い」
「…そう、だな」
「前は、よく遊んでくれてたのに…。全然遊んでくれなくなったし…」
「…」
末端の構成員ですら、それを感じ取り始めていた。
本当に何とかしなければならないと思った。でも…今の俺では、どうにか出来そうになかった。
「大丈夫だよ。俺がグリーシュと、ちゃんと話してみる。また遊んでもらえるようになるよ」
「…本当?」
「あぁ。本当だ」
「また皆で遊べる?ルニキスさんも…一緒に?」
「あぁ。一緒に遊ぼう。ご飯も一緒に食べよう。俺が作ってやるから」
「本当?嬉しい。ルニキスさんのご飯美味しいから、食べたい」
そうか。それは良かった。
子供達の表情にも、笑顔が戻った。
…グリーシュ。お前は分かっているのか。
『青薔薇連合会』と競い合うよりも先に、まずこの子達の笑顔を守るのが、俺達の役目なんだということを。
グリーシュが、そう謝ってくれることを期待した。
しかし、グリーシュは謝らなかった。
そのまま、不機嫌そうにくるりと踵を返した。
話し合いを拒否したのだ。
…話し合いも出来なくなったんじゃ、もうどうしようもない。
俺は途方に暮れた。肩を並べて、理想を語り合ったあの時間は何だったのか。
すると。
「…あの、ルニキスさん…。大丈夫?」
「!お前達…」
後ろから、おずおずと年下の構成員達が顔を覗かせた。
先日入ったばかりの、新入りだった。
「…盗み聞きしてたのか?お前達は」
「…ごめんなさい。近くを通りかかったら…その、怒鳴り声が聞こえて」
「…いや、俺が悪かった。怒ってないから、大丈夫だ」
あんな言い争いを、末端の構成員に聞かせてしまうなんて。
リーダー失格だ。俺は。
「…ルニキスさん、グリーシュさんと仲が悪いの?」
「…」
…どうなんだろうな。
…仲…悪いつもりは、なかったんだけどな。
少なくとも、昔は。
「心配しなくても、大丈夫だ」
不安げな彼らを安心させるように、俺は微笑んでみせた。
「ちょっと意見が合わなかっただけだよ。いつもは仲が良いんだ」
「…そうなの?」
「そうだよ」
そのはずなのだ。
俺はまだ、グリーシュとの絆を信じていた。
「なんだか…最近、グリーシュさん…。険しい顔ばかりで…。言葉もきついし…。怖い」
「…そう、だな」
「前は、よく遊んでくれてたのに…。全然遊んでくれなくなったし…」
「…」
末端の構成員ですら、それを感じ取り始めていた。
本当に何とかしなければならないと思った。でも…今の俺では、どうにか出来そうになかった。
「大丈夫だよ。俺がグリーシュと、ちゃんと話してみる。また遊んでもらえるようになるよ」
「…本当?」
「あぁ。本当だ」
「また皆で遊べる?ルニキスさんも…一緒に?」
「あぁ。一緒に遊ぼう。ご飯も一緒に食べよう。俺が作ってやるから」
「本当?嬉しい。ルニキスさんのご飯美味しいから、食べたい」
そうか。それは良かった。
子供達の表情にも、笑顔が戻った。
…グリーシュ。お前は分かっているのか。
『青薔薇連合会』と競い合うよりも先に、まずこの子達の笑顔を守るのが、俺達の役目なんだということを。


