グリーシュも分かってくれると思った。今まで、グリーシュはこういう俺の意見に、ちゃんと耳を傾けてくれたから…。
「…未来の仲間の為に、今の仲間を犠牲にしろってことか」
「…グリーシュ?」
「…さすが、元貴族様は考えることが違うな」
「!」
それは…それは、絶対に言ってはいけない禁句だった。
お互いに、お互いの過去には触れない。
これは俺達にとって、大事な約束のはずだった。
「未来の仲間の為。そんな免罪符で、今目の前にいる仲間を見捨てられるのか?お前は。さすが元貴族、冷血漢だな。仲間のことなんて、お前にとっては駒も同然な訳だ。血は争えないって奴だな。無意識に人を見下す癖は、生まれたときから変わらずか!」
「…!グリーシュ…!」
何で、そんなことを。
俺は愕然とした。グリーシュが、そんなことを言うなんて思ってもみなかった。
それは、絶対に言ってはいけないことだろう。
俺は今まで一度も、グリーシュが貧民街出身であることを蔑んだり、馬鹿にしたりはしなかった。
しようと思ったことさえない。
それなのに、どうしてグリーシュが。
頭に血が上っている。冷静さを失っているのだ。
「…グリーシュ、少し落ち着いてくれ。頼むから…。俺はそんなつもりで言ったんじゃない。今の仲間のことだって大事だよ。ただ、組織のリーダーとしては…未来のことも、考えなきゃいけないって思ったんだ。それだけだ」
「…っ、ルニキス…」
俺が冷静にそう言うと、グリーシュは、しまった、という表情になった。
自分でも、言ってはいけないことを言ったと気づいたのだろう。
「…悪い。ちょっと…取り乱した」
そうだ。グリーシュは少し…頭に血が上っただけだ。
そのせいで、思ってもないことが口をついて出てしまっただけなのだ。
「ごめん。俺…どうかしてる。とんでもないこと言った。そんなつもりじゃないんだ…」
「いや…構わないよ。俺も、誤解させるような言い方して悪かった」
その日は、それ以上の議論をやめた。
俺もグリーシュも、複雑な気持ちだった。
グリーシュはあくまで、焦りのあまり我を忘れてしまっただけだ。
俺は、そう思い込むことにした。
「…未来の仲間の為に、今の仲間を犠牲にしろってことか」
「…グリーシュ?」
「…さすが、元貴族様は考えることが違うな」
「!」
それは…それは、絶対に言ってはいけない禁句だった。
お互いに、お互いの過去には触れない。
これは俺達にとって、大事な約束のはずだった。
「未来の仲間の為。そんな免罪符で、今目の前にいる仲間を見捨てられるのか?お前は。さすが元貴族、冷血漢だな。仲間のことなんて、お前にとっては駒も同然な訳だ。血は争えないって奴だな。無意識に人を見下す癖は、生まれたときから変わらずか!」
「…!グリーシュ…!」
何で、そんなことを。
俺は愕然とした。グリーシュが、そんなことを言うなんて思ってもみなかった。
それは、絶対に言ってはいけないことだろう。
俺は今まで一度も、グリーシュが貧民街出身であることを蔑んだり、馬鹿にしたりはしなかった。
しようと思ったことさえない。
それなのに、どうしてグリーシュが。
頭に血が上っている。冷静さを失っているのだ。
「…グリーシュ、少し落ち着いてくれ。頼むから…。俺はそんなつもりで言ったんじゃない。今の仲間のことだって大事だよ。ただ、組織のリーダーとしては…未来のことも、考えなきゃいけないって思ったんだ。それだけだ」
「…っ、ルニキス…」
俺が冷静にそう言うと、グリーシュは、しまった、という表情になった。
自分でも、言ってはいけないことを言ったと気づいたのだろう。
「…悪い。ちょっと…取り乱した」
そうだ。グリーシュは少し…頭に血が上っただけだ。
そのせいで、思ってもないことが口をついて出てしまっただけなのだ。
「ごめん。俺…どうかしてる。とんでもないこと言った。そんなつもりじゃないんだ…」
「いや…構わないよ。俺も、誤解させるような言い方して悪かった」
その日は、それ以上の議論をやめた。
俺もグリーシュも、複雑な気持ちだった。
グリーシュはあくまで、焦りのあまり我を忘れてしまっただけだ。
俺は、そう思い込むことにした。


