…数時間後。
フューニャに監督されながら、徹底的に家の中を掃除した結果。
ようやく、家の中がもとの体裁を取り戻した。
完全には戻っていないが…とりあえず、住める状態にはなった。
フューニャに徹底的に取り締まられた為、家の中の油虫は一匹残らず昇天させられた。
申し訳ないが、彼らとはもう同居出来ない。
その後、フューニャが軽く夕飯を作ってくれたので、一緒にそれを食べた。
帰ってきたばかりで、フューニャだって疲れているに違いないのに。
俺が不甲斐ないせいで…。本当に申し訳ない。
コンビニ弁当は全然美味しくなくて、ほとんど喉を通らなかったのに。
フューニャのご飯は、美味し過ぎて泣きそうになった。
俺の胃袋はもう、フューニャにがっちりと掴まれているらしい。
捕まれてて良いよ。こんなに美味しいんだからさ。
「…フューニャ。里帰りは…楽しかったか?」
食べながら、俺はフューニャに尋ねた。
「えぇ。楽しかったですよ」
フューニャは、とても嬉しそうに答えた。
その顔を見ただけで、本当に楽しかったんだなってことが分かる。
良かったなぁ、フューニャ。
でも、楽しかったなら…尚更。
「…このまま故郷にずっといたいな、とは思わなかったのか?」
えぇ、思いました。
そう答えたとしたら、俺は何と言えば良いのだろう。
フューニャの為に…可能を故郷に帰してやるべきなのか?
しかし、フューニャは。
「思いませんね」
「…箱庭帝国…楽しかったんじゃないのか?」
「楽しかったですよ。でも、ずっといたくはありません。私の居場所はここですから」
「…!」
フューニャは、当たり前のようにそう言ってくれた。
…自分の居場所は、ここだと。
…そうか。そう思うようになったのか。
「だから帰ってきます。何度、何処に里帰りしようとも…私はここに帰ってきます。ルヴィアさんのもとに。そこが私の居場所ですから」
「…フューニャ…!」
…ぐずっ、と鼻水を啜った。
アホか、俺は。
「何を泣いてるんです、あなたは…」
「だって…。俺、フューニャが帰ってくるか心配で…」
「馬鹿ですね、本当に。呆れたものです」
言いながら、フューニャは俺の頭をよしよしと撫でた。
そんなことしないでくれ。余計に泣きそうになる。
「フューニャ…。今度の休み、俺と遊びに行かないか」
「良いですよ」
「フューニャ…は、俺に会えないの、寂しくなかったか?」
「…私は、寂しくなんてありません」
フューニャは顔を赤らめて、ふいっ、とそっぽを向いた。
「…私は寂しくなんてありません」
「…うん」
こういうところが、本当に可愛くてどうにかなってしまいそうだ。
フューニャに監督されながら、徹底的に家の中を掃除した結果。
ようやく、家の中がもとの体裁を取り戻した。
完全には戻っていないが…とりあえず、住める状態にはなった。
フューニャに徹底的に取り締まられた為、家の中の油虫は一匹残らず昇天させられた。
申し訳ないが、彼らとはもう同居出来ない。
その後、フューニャが軽く夕飯を作ってくれたので、一緒にそれを食べた。
帰ってきたばかりで、フューニャだって疲れているに違いないのに。
俺が不甲斐ないせいで…。本当に申し訳ない。
コンビニ弁当は全然美味しくなくて、ほとんど喉を通らなかったのに。
フューニャのご飯は、美味し過ぎて泣きそうになった。
俺の胃袋はもう、フューニャにがっちりと掴まれているらしい。
捕まれてて良いよ。こんなに美味しいんだからさ。
「…フューニャ。里帰りは…楽しかったか?」
食べながら、俺はフューニャに尋ねた。
「えぇ。楽しかったですよ」
フューニャは、とても嬉しそうに答えた。
その顔を見ただけで、本当に楽しかったんだなってことが分かる。
良かったなぁ、フューニャ。
でも、楽しかったなら…尚更。
「…このまま故郷にずっといたいな、とは思わなかったのか?」
えぇ、思いました。
そう答えたとしたら、俺は何と言えば良いのだろう。
フューニャの為に…可能を故郷に帰してやるべきなのか?
しかし、フューニャは。
「思いませんね」
「…箱庭帝国…楽しかったんじゃないのか?」
「楽しかったですよ。でも、ずっといたくはありません。私の居場所はここですから」
「…!」
フューニャは、当たり前のようにそう言ってくれた。
…自分の居場所は、ここだと。
…そうか。そう思うようになったのか。
「だから帰ってきます。何度、何処に里帰りしようとも…私はここに帰ってきます。ルヴィアさんのもとに。そこが私の居場所ですから」
「…フューニャ…!」
…ぐずっ、と鼻水を啜った。
アホか、俺は。
「何を泣いてるんです、あなたは…」
「だって…。俺、フューニャが帰ってくるか心配で…」
「馬鹿ですね、本当に。呆れたものです」
言いながら、フューニャは俺の頭をよしよしと撫でた。
そんなことしないでくれ。余計に泣きそうになる。
「フューニャ…。今度の休み、俺と遊びに行かないか」
「良いですよ」
「フューニャ…は、俺に会えないの、寂しくなかったか?」
「…私は、寂しくなんてありません」
フューニャは顔を赤らめて、ふいっ、とそっぽを向いた。
「…私は寂しくなんてありません」
「…うん」
こういうところが、本当に可愛くてどうにかなってしまいそうだ。


