「…へくちゅっ」
その夜は、昨日までより更に気温が低かった。
私はぶるっ、と身を震わせて、溜め息をついた。
…寒いなぁ。
でも、ここでへこたれる訳にはいかない。
私は何としてもあのルリシヤの企みを暴き、ルレイアを救ってあげるのだから。
そう心に決め、きっ、と前を向いたものの。
「…へくちゅっ」
やっぱり寒かった。
厚手のコート持ってくれば良かったな…と思っていた、そのとき。
「…あの、これ。良かったら」
「ん?」
とんとん、と肩を叩かれて振り向くと。
ルリシヤが、熱い紅茶のペットボトルを片手に、申し訳なさそうな顔で立っていた。
「あ…ありがとう」
寒かったから、助かる。
差し出されたペットボトルを受け取り、キャップを開けて一口煽る。
うん、美味しい。それに温かい。
ちょっとだけ体温が戻った気がする。
「監視したいのは分かるが、もう少し厚着してきた方が良い。暖かくなってきたとはいえ、夜はまだ冷えるし」
「そうよね…。気を付けるわ。ありがとう」
私を気遣ってくれた。なんだ、こいつ意外と良い奴だ…と。
思った、そのとき。
…ん?ルリシヤだと?
「…何でここにいるのっ!?」
私はびっくり仰天して、ペットボトルを地面に落としてしまった。
キャップ、ちゃんと閉めておいて良かった。
私はこっそり尾行して、こっそり監視しているつもりだったのに。
何で、監視対象に差し入れをもらってるんだ?
ルリシヤは、え、今気づいたの…?みたいな顔をしていたが。
そう、今気づいた。
「…四日くらい前から、監視されてることには気づいてたんだが…」
「…」
「その…今夜は凄く寒そうだったから、つい」
「…気づいてたのに、何も言わなかったの?」
「…」
ルリシヤは、心底申し訳なさそうに目を逸らした。
…つまり、気づいていたけど…声はかけなかったと。
私が右往左往しているのを、嘲笑ってたんだな。
なんて性悪な男だ。
そして私は、なんて尾行が下手なんだ。
「そもそも、割と目立つ格好してるから…気づかない方がおかしいと言うか…」
「…」
目立つ格好だと?
私の服が何だって言うんだ。完璧に決まってる。だってルレイアが選んでくれた服だもの。
大体、そんな変な仮面つけてるルリシヤに言われたくない。
その夜は、昨日までより更に気温が低かった。
私はぶるっ、と身を震わせて、溜め息をついた。
…寒いなぁ。
でも、ここでへこたれる訳にはいかない。
私は何としてもあのルリシヤの企みを暴き、ルレイアを救ってあげるのだから。
そう心に決め、きっ、と前を向いたものの。
「…へくちゅっ」
やっぱり寒かった。
厚手のコート持ってくれば良かったな…と思っていた、そのとき。
「…あの、これ。良かったら」
「ん?」
とんとん、と肩を叩かれて振り向くと。
ルリシヤが、熱い紅茶のペットボトルを片手に、申し訳なさそうな顔で立っていた。
「あ…ありがとう」
寒かったから、助かる。
差し出されたペットボトルを受け取り、キャップを開けて一口煽る。
うん、美味しい。それに温かい。
ちょっとだけ体温が戻った気がする。
「監視したいのは分かるが、もう少し厚着してきた方が良い。暖かくなってきたとはいえ、夜はまだ冷えるし」
「そうよね…。気を付けるわ。ありがとう」
私を気遣ってくれた。なんだ、こいつ意外と良い奴だ…と。
思った、そのとき。
…ん?ルリシヤだと?
「…何でここにいるのっ!?」
私はびっくり仰天して、ペットボトルを地面に落としてしまった。
キャップ、ちゃんと閉めておいて良かった。
私はこっそり尾行して、こっそり監視しているつもりだったのに。
何で、監視対象に差し入れをもらってるんだ?
ルリシヤは、え、今気づいたの…?みたいな顔をしていたが。
そう、今気づいた。
「…四日くらい前から、監視されてることには気づいてたんだが…」
「…」
「その…今夜は凄く寒そうだったから、つい」
「…気づいてたのに、何も言わなかったの?」
「…」
ルリシヤは、心底申し訳なさそうに目を逸らした。
…つまり、気づいていたけど…声はかけなかったと。
私が右往左往しているのを、嘲笑ってたんだな。
なんて性悪な男だ。
そして私は、なんて尾行が下手なんだ。
「そもそも、割と目立つ格好してるから…気づかない方がおかしいと言うか…」
「…」
目立つ格好だと?
私の服が何だって言うんだ。完璧に決まってる。だってルレイアが選んでくれた服だもの。
大体、そんな変な仮面つけてるルリシヤに言われたくない。


