The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

「アシュトーリアさん、こんにちは~」

「あら、ルレイア。それにルルシーも」

俺とルルシー、それからルリシヤがアシュトーリアさんの執務室を訪ねると。

アシュトーリアさんは、いつものように穏やかに迎え入れてくれた。

「ルレイア、怪我は大丈夫?なかなかお見舞いに行ってあげられなかったものだから…」

「平気ですよ。ちょっと痛いですけど、でもこのくらいルルシーがよしよししてくれたら、すぐ治りますから」

「あら、そうなの。じゃあルルシー、ルレイアの為によしよししてあげてね」

「…何ですか。よしよしって…」

よしよしって言ったら…よしよしだよ。なぁ?

こういうの乗ってくれるから良いよね、アシュトーリアさんは。

アホのオルタンスじゃこうは行かない。

「…あら?そっちの子はなぁに?ルレイアのお友達なの?」

そして、今初めてルリシヤの存在に気づいたらしいアシュトーリアさん。

「そう、お友達なんですよ。アシュトーリアさんに面接をお願いしたいって言うので、連れてきました」

あんなに仲良く喧嘩をして、ついでにキスまでしたのだから、もう友達で良いだろう。

何なら愛人と言っても良い。

勿論、本命はルルシーだけだけどね。

「まぁ。ルレイアのお友達なのね。でもこの子…。アイズが送ってくれた報告書で見た顔だわね。確か…『セント・ニュクス』のリーダーで、この度ルレイアを暗殺しようとした犯人じゃなかった?」

相変わらず顔は穏やかだったものの、声は冷たかった。

素人ならぞっとしてしまうだろうが、俺とルルシーは当然、ルリシヤも全く動じていなかった。

これで動じるようでは、『青薔薇連合会』の幹部は勤まらないよなぁ。

「暗殺しようとした犯人ってのは事実ですが、『セント・ニュクス』のリーダーってのは過去形だそうですよ。今は違うとか」

「あら、やめたの?」

「やめさせられたそうです。それで転職先にうちを選んだみたいですよ」

「成程。それでルレイアを襲ったのね。自分の実力を見せつける為に」

そうそう、そういうこと。

…それが建前。

「幹部として『青薔薇連合会』で使って欲しいそうです。どうです?アシュトーリアさん」

「そうねぇ。どうしようかしら」

アシュトーリアさんは、相変わらず穏やかにルリシヤを見つめた。