The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

次に俺達がやって来たのは。

「結構賑やかだな…」

「まぁ、休日ですしね~」

スロットをしている客、メダルゲームをしている客、クレーンゲームで遊ぶ客…等々。

客層も豊かで、中年くらいの人もいれば、さっき映画館で見たような若い高校生くらいの人もいる。

ゲームセンターなんて…滅多に来ることないもんな。

昔…マフィアに入る前は、ちょくちょく来てたこともあるんだけど。最近はめっきり。

「あ、ルルシー。ガンシューティングゲームがありますよ。やってみます?」

「ん?」

それにしても、ルレイアがゲームセンターって、何だか不思議だな。

全然似合わない。

「ルレイア、ガンシューティングなんてやったことあるのか?」

「ないですけど、いつもの拳銃が偽物になっただけでしょ?」

まぁ、俺達いつも本物撃ってるからな。

今更玩具の銃なんて撃っても仕方ないけど。

本物なんて撃ちたくて撃ってる訳じゃないから。

「どうせならスコア勝負します?」

「ん?別に良いけど…。ルレイアに不利じゃないか?」

最近お前、あんまり銃使わないだろ。

弾装填するのが面倒臭いとか言って。

大抵どんな得物を持たせても無双するけどさ。ルレイアは。

「舐めてもらっちゃ困りますね。こう見えて俺も真面目なマフィアですから。銃の扱いには自信ありますよ」

「そうか?」

お前のどの辺が、真面目なマフィアなのかは知らないけど。

「ルレイアが良いならやるよ」

「決まりですね…。じゃ、勝った方は負けた方を好きにする権利を得る、ということで」

一瞬にして、絶対に負けられない勝負になった。

くそっ…。ルレイア相手に負けられない戦いなんて、不利にもほどがあるだろ。

何でゲーセンのガンシューティングなんかに、本気を出さなければならないのか。

でも、ルレイアに『好きに』される訳にはいかない。

そんなことされた暁には、俺はもうこちら側に帰られなくなる可能性が大。

絶対に勝たなくては。

俺はこの上なく集中して、玩具の銃の引き金を引き、画面の中のゾンビを撃ち抜いた。

こんなものに本気になるなんて、俺は何をやってるんだ。

「…ふぅ」

数分間の銃撃戦の後、ゲームが終わり、リザルト画面が表示された。

俺のスコアは…12000点。まぁ、そこそこか。

で、ルレイアは…?

恐る恐る横を見る。ルレイアのことだから、またチートじみた点数を叩き出しているのでは…?と思ったら。

「へ?」

ルレイアのリザルト、4000点。

え?何それ。機械の故障?

「んー。思ったよりいまいちでしたね~。さすがルルシー。強いですね」

「…??」

「さぁルルシー!俺は負けたので、潔くあなたに『好きに』されます。存分に『好きに』してくださいね…?」

ルレイアは、あざとい上目遣いでうっとりと言った。

…目的は、それか。

真面目にやった俺って、一体。

いや、でも俺が負けたとしたらルレイアに『好きに』されてしまうし…。結果オーライ。

「さてルレイア。次は何して遊ぶ?」

「いけず~!」

いけずじゃねぇ。何考えてんだお前。

ルレイアは一回、脳みそ取り出して丸洗いした方が良いのだ。

「仕方ないですね~、もう。じゃあそこの、プリクラでも撮りましょうよ」

「良いよ」

…ん?プリクラ?

この歳で、しかも男同士で撮るようなものじゃなくね?

そう思ったが、時は既に遅く。

ルレイアに拉致られて、白いカーテンの中に連れ込まれてしまった。