俺が思っているよりずっと、戦場というものは血生臭い場所だった。
伝記に書いてあったような、華々しいものではない。
もっと血生臭くて、恐ろしい場所だった。
それでも俺は、目を逸らさなかった。
決して、俺は目を逸らしてはいけない。
これが、俺が貫いた正義の在り方なのだ。
目に焼き付けるようにして、俺は進んだ。
帝都を目指して。
憲兵局の本部を目指して。
先頭をただひたすらに突っ走るルレイア殿に、遅れないように。
そして。
「はぁ…。成金趣味な大豪邸じゃないですか」
体力も限界に近づき。
ルレイア殿が吹っ飛ばした半屍を横目に、ひたすら走り続け。
気が遠くなり始めた頃に、ようやく辿り着いた。
憲兵局本部。
俺達箱庭帝国民にとって…支配の象徴である荘厳な建物だ。
成金趣味…か。
今となっては、それ以外に言葉が出てこないな。
「さて…と。俺はここに来るまでに随分とお楽しみさせてもらいましたし…」
ルレイア殿は、くるりと振り向いた。
返り血にまみれたルレイア殿の姿は、死神そのものにしか見えなかった。
…恐ろしいとしか言いようがない。
「まさか俺についてこられるとは思ってませんでしたよ。なかなかやるじゃないですか…ルアリス」
「は…はい」
もう二度と、あなたについていくのは勘弁したいものだ。
名前…覚えててくれて、良かった。
「あなたの心意気に敬意を表して、メインディッシュはあなた方に譲ってあげますよ。どうやら…俺に用がある人がいるみたいですしね」
「え…?」
用がある人?
「さぁ、行きなさい。『青薔薇解放戦線』。あなた方の恋い焦がれた自由と平和が、その先に待ってますよ」
「…はい」
ここまで、大半の敵兵をルレイア殿とルルシー殿が無双して、倒してくれたのだから。
あとは、俺達の役目だ。
俺は、後ろについてきてくれていた仲間達を振り返った。
「皆…行こう。覚悟は良い?」
「無論じゃ」
「勿論よ」
「今更聞くんじゃない」
「そうそう。面倒臭いから、いちいち確認しなくて良いよ」
「何処までもお供致します、坊っちゃん」
ミルミル、ラシュナ、ヴァルタ、ヴィニアス、ユーレイリーが順に言った。
本当に…頼もしい仲眞達だ。
そして。
「聞くまでもありませんよ。皆、私も…あなたを信じて…ここまで来たのですから」
「…はい、セトナ様」
行こう。皆で。
犠牲になった、全ての命に報いる為に。
俺は…この革命を完遂させる。
見守っててくれ…トミトゥ。
不思議と、怖くはなかった。
夢にまで見た瞬間が、すぐそこまで迫っているのだ。
どうして、怖いと思うだろう。
俺は太刀を握り締め、真っ直ぐに前を向いた。
そして、正面から堂々と…憲兵局本部に足を踏み入れた。
ここから先は…俺達『青薔薇解放戦線』の仕事だ。
伝記に書いてあったような、華々しいものではない。
もっと血生臭くて、恐ろしい場所だった。
それでも俺は、目を逸らさなかった。
決して、俺は目を逸らしてはいけない。
これが、俺が貫いた正義の在り方なのだ。
目に焼き付けるようにして、俺は進んだ。
帝都を目指して。
憲兵局の本部を目指して。
先頭をただひたすらに突っ走るルレイア殿に、遅れないように。
そして。
「はぁ…。成金趣味な大豪邸じゃないですか」
体力も限界に近づき。
ルレイア殿が吹っ飛ばした半屍を横目に、ひたすら走り続け。
気が遠くなり始めた頃に、ようやく辿り着いた。
憲兵局本部。
俺達箱庭帝国民にとって…支配の象徴である荘厳な建物だ。
成金趣味…か。
今となっては、それ以外に言葉が出てこないな。
「さて…と。俺はここに来るまでに随分とお楽しみさせてもらいましたし…」
ルレイア殿は、くるりと振り向いた。
返り血にまみれたルレイア殿の姿は、死神そのものにしか見えなかった。
…恐ろしいとしか言いようがない。
「まさか俺についてこられるとは思ってませんでしたよ。なかなかやるじゃないですか…ルアリス」
「は…はい」
もう二度と、あなたについていくのは勘弁したいものだ。
名前…覚えててくれて、良かった。
「あなたの心意気に敬意を表して、メインディッシュはあなた方に譲ってあげますよ。どうやら…俺に用がある人がいるみたいですしね」
「え…?」
用がある人?
「さぁ、行きなさい。『青薔薇解放戦線』。あなた方の恋い焦がれた自由と平和が、その先に待ってますよ」
「…はい」
ここまで、大半の敵兵をルレイア殿とルルシー殿が無双して、倒してくれたのだから。
あとは、俺達の役目だ。
俺は、後ろについてきてくれていた仲間達を振り返った。
「皆…行こう。覚悟は良い?」
「無論じゃ」
「勿論よ」
「今更聞くんじゃない」
「そうそう。面倒臭いから、いちいち確認しなくて良いよ」
「何処までもお供致します、坊っちゃん」
ミルミル、ラシュナ、ヴァルタ、ヴィニアス、ユーレイリーが順に言った。
本当に…頼もしい仲眞達だ。
そして。
「聞くまでもありませんよ。皆、私も…あなたを信じて…ここまで来たのですから」
「…はい、セトナ様」
行こう。皆で。
犠牲になった、全ての命に報いる為に。
俺は…この革命を完遂させる。
見守っててくれ…トミトゥ。
不思議と、怖くはなかった。
夢にまで見た瞬間が、すぐそこまで迫っているのだ。
どうして、怖いと思うだろう。
俺は太刀を握り締め、真っ直ぐに前を向いた。
そして、正面から堂々と…憲兵局本部に足を踏み入れた。
ここから先は…俺達『青薔薇解放戦線』の仕事だ。


