The previous night of the world revolution3〜L.D.〜

その気持ちは、よく分かる。

…だけど。

「信用は出来ると思う。あの状況で俺を騙すメリットはないし…。実際、危険を冒して俺を逃がしてくれたんだ。信用しても良いはずだ」

何より、あの目。

彼女のルレイア殿への憎しみと、祖国を変えたいという思いは…本物である。

だから、俺はカセイ殿を信じる。

「でも、ルアリス…。憲兵局に協力者なんて、危険なんじゃ…」

「ラシュナさん、そこまでにしてあげてくれませんか」

なおも踏み込んだ話をしようとしたラシュナを、セトナ様が止めた。

「詳しい話は後にしましょう。ルアリスさん…疲れているでしょうから、まずゆっくりしてください」

「セトナ様…」

「生きて、無事に戻ってきてくれたのですから…。それだけで充分です」

「…ありがとうございます」

セトナ様の気遣いが有り難かった。

仲間の顔を見て、どっと疲れが出てきた。

さすがの俺も…そろそろ体力の限界が。

「ユーレイリーさん…。ルアリスさんをお願いします」

「畏まりました」

ユーレイリー、の名前を聞いて、俺はドキッとした。

セトナ様の後ろに、ユーレイリーは控えていた。