そんなこんなで、俺らを乗せた飛行機はアメリカについた。 上の棚からバッグを取り出し、寝ている奏汰を起こした。 なかなか起きないので、ほっぺをつかんでむにむにすると、その状況を楽しんでいるかのように笑った。 …起きていたのかよ。 まあ、なにはともあれ、俺と奏汰はアメリカの空気を吸った。 外を見ると、すでに明るく、水平線のあたりがうっすらピンク色に染まっていた。