病院を飛び出して
走り出す・・・


みんなが呼び止めるのも聞かないで




全速力で
力いっぱい

カオリへの気持ちを風にぶつけながら





命がけで守ってやるって誓ったのに。




守れなかった。
カオリを守れなかった・・・



あんなに分かち合ってたのに!!!!!!!!!!!!

ニコイチ
ツーカー

そんな言葉が似合う二人だったじゃんか




こんな時だけ、、
こんな時だけ、、、




なんですれ違うんだーーーーー!!!!








悔しかった。

情けなかった。

こんなことって、、、


俺も一緒にいってやりたい、、、


ずっとそばにいてやりたいよ、、、








なんで、タクシーなんか乗ったんだよ!!!!


遅れてきても待ってるっつーーーの!!!!

誰も怒らないから!!!











走りながら、涙が止まらなかった。






事故現場はまだ騒然としていた。
沢山の玉突き事故で。

タクシーは一番最後の車両みたく、前に突っ込んだだけっぽい。

たぶんね。
そのタクシーは黄色だから。

事故で遅れるから、
待ち合わせ場所に猛スピードで向かっていった
カオリの姿だったのかも。

座席から前にほりだされ頭、顔面、胸部を強打。



俺は待ち合わせ場所で一人探してた。


カオリがいるんじゃないかって。
待ってるんじゃないかって。


もう、この世にはいないってのに。







あとから、カオリのお母さんに聞いた。



やっぱりお弁当を作ってて時間がかかった模様。

そして時間がぎりぎりだってお母さんに言ってたらしい。

荷物もあったしお弁当も4人分だったから
タクシー乗るわっと
笑顔で家を出たらしい。