隠れ執着外交官は「生憎、俺は諦めが悪い」とママとベビーを愛し離さない

 会計のときに出てきたのは若い男だった。仁が言っていた女将の息子だろう。次に行ったときには身分を明かし、香乃子をよろしくと頼もう。

 そんなことを思い返しながら、彼女のアパートに向かった。

 途中、真倫へのお土産のぬいぐるみをひとつ買う。本当はたくさん買いたいが衝動に堪えて、淡いピンク色のウサギのぬいぐるみにした。香乃子にもと考えて迷い、今回はケーキにした。

 アパートの近くまで行くとパトカーを見かけた。

 なにか事件でもあったのだろうか。心配でたまらず足早に進む。