隠れ執着外交官は「生憎、俺は諦めが悪い」とママとベビーを愛し離さない

「まったくもう、どこまで驚かせるのよ。とにかく、わかるように説明してね」

 母は少しホッとしたように、ひとまずコーヒーの注文を済ませた。

「その前に、ちょっと抱かせてちょうだい」

「うん」

 隣に移動してきた母に真倫を抱かせる。

「おばあちゃんよー。名前は?」

「真倫」

「まりんちゃーん。きゃーかわいいわね」

 コーヒーが到着するまで、母は真倫を抱いてうれしそうにあやしていた。

 受け入れてくれたのか、赤ん坊がかわいくてただご機嫌なのかわからないが、怒られなくてよかった。

 ひとまず李花さんの話は言わないでおくとして。

 なにかがおかしい。

 母は、真司さんから真倫の存在を聞き駆けつけたと思ったが違うのか?

 再婚した真司さんが戸籍から真倫を知って、慌てて母に聞いてきたんじゃないの?

「お母さん、真司さんはなんて言ってきたの?」

 母は溜め息をつく。

「離婚するつもりはないって」

 えっ?

「もしかして、真司さん、真倫のこと知らないの?」