切恋memory

掃除終わり。

席に座って、お決まりの恋愛小説を読む。

―――と、檎人くんがやってきて。



「今日メロンタウン来いよ」



こう誘われた。

なにやら、遊ぶ計画をしている様子。

私を見つめる瞳が、あまりにもキラキラと輝いていて。

その無邪気な表情に釘付けになってしまったけど、

ふと我に返る。

秘めた想いに気づかれるのはやっぱり怖くて、そっと視線を外した。

その後、「うん、わかった」と頷いた私は、

少しぎこちなかった。