切恋memory

一輪車で地域イベントに参加することになった私。

一輪車の魅力を知ってもらうために、

私は本番前夜にクラスルームで宣伝をした。

クラスルームというのは、

連絡を取り合うことができるツールだ。

授業では情報の共有などに活用していて、

とても便利な機能。

演技を見に来てくれたのは、

クラスでただ一人、真(しん)くんだけだった。





翌日、クラスルームは

気づくのに遅れた人たちの

悔やみのコメントで溢れていた。

……ちなみに、檎人くんも。

【うわ~、見に行きたかった~。行けなくてごめん‼】

自然と口元が綻ぶ。

君の反応が、容易に想像できたから。

きっと、頭を抱えていたりするんだろうな。

明らかに私の宣伝ミスなのだけど。

真面目に謝ってくれるところも、本当に好きだ。