小学生活最後の

ふれあいまつり。

急遽まわる人がいなくなった私は、

檎人くんに相談をした。

君は仲間に入れてくれる人を

探してくれたけど、

「湘(しょう)たちに徠茜(くれあ)も誘っていいか聞いてみる」と

言ってくれたね。





二人きりになった時、

檎人くんは

フリーマーケットを見るのに

付き合ってくれた。

「私に合うヘアゴムを選んで」と頼んだら、

真剣に考えてくれたね。





フリーマーケットの列に並んでいる時、

私は「内緒にしてほしいんだけど」と切り出すと、

好きな人が変わったことを

打ち明けた。

君は、真剣な顔になったかと思えば、

爆笑し始めた。



「好きな人当てて見せます!」

「ふふ、多分わからないよ」



だって、目の前にいるんだから―――。

でも、もし当てられたら、

いっそ素直に

頷いてしまおうかな、

なんて気持ちが

芽生えつつあった。





君のおかげで、

小学生活最後のふれあいまつりが

充実したものになったよ。