王子様が、呪われた私を気に入ったみたいです。



──母が亡くなってから数年の間、私は高宮家で育てられた。

その間、鈴子は絶え間なく私をののしり、ひっぱたき、気が向けば池に落とし、隙があれば蔵に閉じ込めた。

風邪をひいて高熱を出している私に水を浴びせ、着ていた服をはぎ取られたこともある。

祖母に引き取られるまでの数年間のことは、私にとってできればもう思い出したくないほど忌まわしい記憶になっていた。

今でも鈴子の顔を見ると体が震え、喉が詰まってうまく話すことができないのだ……。