俺はそんな衝動を、残りわずかな理性で必死に抑える。
「…それよりさ、あんな怒鳴られて怖かったやろ?」
「……う……ん…」
「彩がコンビニ入る前から俺おったの気ー付いてた?」
「……え……」
そこまで言うと、彩は驚いて目を大きくした。
「たまたまやけど雑誌読んでてさ。
彩がコンビニ出て行く時に気ー付いて…
声掛けようかなぁって思ったらぶつかって怒鳴られてたから…」
「………そうだったんだ…」
「もっと早くに声掛けてたらあんなんならんかったかもな。
ごめんな。」
今でも悔やむ。
あの時、
キーケースさえ落としてなければ…
もう少し、早く彩を見つけていれば……
君に、恐怖なんて味わせなくて良かったのに。
「──何で朝岡さんが謝るの?
謝るのはこっちだよ…
巻き込んじゃってごめんね…」
彩は素早く顔を上げ、本当に申し訳なさそうに顔を曇らせた。



