Dearest 1st 〜Dream〜





とりあえず、ここから逃げらんと──…!




怒りが収まっていない男を見て、とっさに思考を切り換える。





車──…




ダメだ。




乗っている間に追い付かれたりでもしたら─…!








「───…ごめ……

彩のせいだ…」





「いけるから。

彩、ちょっと走るで。」




「………え……?」






───パシッ!





迷わずに彩の手を取る。





「走れ!!!」






そう大声で叫んで。








全速力で走りながらも、

時々後ろを振り返って様子を伺った。






彩は何とか俺の手を離さず、戸惑いながら一生懸命走っている。






そんな彩を見て、ますますこの手を離すまいと握る力が強くなった。







はぁはぁと息をつく彩の手を離さず、公園へと辿り着く。











「…ここまで逃げたら、

もう追ってけーへんやろ」






そう言って笑顔で後ろを振り返ると……







「…………ごめん……」






そう小さく声に出し、

彩は再び顔をぐちゃぐちゃにして泣き出してしまった。