「──…じゃあこの思い出は大事に俺が引き取らせてもらうわな。」
俺は、季節外れの格好をしたプーを手にした。
「──…ん……」
───…ポン……。
彩は泣きながらも、その手を重ねる。
まるで思い出と決別するかのように、ゆっくりと。
「─────…っ」
堪えられなかったんだろう。
彩は涙を流して震えていた。
“──泣きたい時に思いっきり泣いていいんだよって……
朝岡さんが教えてやって下さい。
お願いします……”
───…さっきのぶんの言葉が俺に刺さる。
「──……彩……」
「……あは……ごめん……ごめん……っね──……」
“──彩を頼みます。”
「……………ッ」
━━━━━グイッ!
────俺は、笑って泣く彩を引き寄せた。



