『おはようございます。
日本航空から東京へご出発のお客様に御案内致します。
日本航空500便、定刻9時発、東京行きは只今から全てのお客様を機内へとご案内致しますので、ご利用のお客様は14番搭乗口よりご搭乗下さい。
今日も日本航空をご利用頂きまして、ありがとうございます。』
搭乗アナウンスが流れ、ぶんは荷物を持って立ち上がった。
「……今まで生意気なことばっか言ってすみませんでした。
見送り……ありがとうございます。
……それじゃ───…」
ぶんはニッコリと笑って、俺に手を差し出した。
俺も、迷うことなくその手をゆっくりと握り返す。
「……元気で──…」
「……お前もな。
ここまですんねんやから、絶対夢叶えろよ。」
「……もちろんです。」
────ギュッ…。
繋いだ手から、今までに感じた事のない強い強いぶんの意志を感じた。
今なら、彩がこの男を追っていた理由が分かる気がする。
真っ直ぐで
悔しいくらいに一生懸命で
そんな凛とした姿勢で夢を追う奴だから。
……お前はさ?
男の俺から見てもかっこいいと思うよ。
だからさ、その姿勢を崩さずにとことん夢を追いかけろよな。
………頑張れ……
────キラッ……
空に舞う飛行機は、夢を乗せたぶんを乗せて旅立った。
「………とうとう行ってもうたかー………」
俺はその空から輝く光を背に受けながら、一歩一歩歩き出した──…。



