『──間もなく、一番線に電車が到着致します…………』
アナウンスが告げられるホームで、チカはキュッと涙を拭って笑った。
「ありがとう、純。
あたし、これから頑張るよ!!!!
ぜーったい、純よりいい男見つけてやるんだから!!!!」
「おー、いいねぇ。
その意気やチカ♪
それがお前らしい♪」
「んー、でもやっぱり純みたいないい男、なかなかいないかもだけどー。」
「おーい、いきなり弱気かい。」
「あははっ♪冗談冗談!!
──…じゃっ、あたし行くねっ!」
「────……ん……」
────俺が頷くと、電車がホームにゆっくり滑り込んで来た。
「………純……
ありがとう………
元気でね………」
「………チカもな……
辛くなったら話だけでも聞くからな。」
「……バカ……
それじゃ……っ……
あたしが離れる意味ない……じゃん………っ」
「───…強がり……」
─────ポン……。
泣きじゃくるチカの背中を優しく押した。
「……ありがとう……」
────強くなれよ。
そんなすぐに強くならなくていいから。
泣いてもいい。
迷ってもいい。
……ただ、歩いていく強さだけは失くさないで。
生きていくのを諦めるなんて、そんなもったいないことだけはしないで。
死ぬより生きていく方が遥かに辛いけれど、
捨てたり、諦めたりしなければ道は続くもんだし。
案外歩いてると、今まで見えなかったものとか発見出来るかもよ?
誰でも、生きていく権利と幸せになる権利はあるのだから。
俺は───……
生きる努力だけは………
そのプライドだけは……………
捨てたくないな………。



