━━━━━キキィ……!
━━━━━━バン!!!!
出来るだけ急いで辿り着き、現状をあまり把握していない三人を車内に残し、俺は車を後にした。
「………もう終わってもうたかな……」
腕時計をチラリと見て、現在の時刻に唇を噛む。
式は確実に間に合わなかっただろう。
──…だって、校庭には胸に花を飾っている卒業生が溢れてる。
祝福の言葉を掛けられながら、卒業証書や花束を抱え、笑顔や涙に溢れてる卒業生───……
そんな中からぶん達を探すのは至難の技だ。
「……ちょっとすみません………。ごめん………」
周りを掻き分け、キョロキョロと辺りを探していると───……
「───あぁぁっ!!!!
きゃぁぁぁっ!!!!!
────朝岡さんっ!?」
「…………え、」
聞いたことがある黄色い声は、もちろん──…
「遅かったじゃないですかぁ!!!!もう式終わっちゃいましたよ~!!
でも来てくれて嬉しいです!!♪
今後輩達みんなで記念写真撮ったり、色紙もらったりしてたんですよっ♪」
───そう言ったチヒロの胸には、色とりどりの花束と色紙があった。
「…一足遅かったか~…もうちょい早く来たらよかったな。
ごめんなチヒロ。
卒業おめでとう♪
……そうや、ぶん知らん?」
「ぶんちゃんですか?
……えーっと……
───あっ、あそこ♪」
チヒロの指先には……
「……彩ちゃんと取り込み中みたいですね♪」
そう、チヒロが言うように──……
………ぶんは、一際大きな桜の下で彩と向き合いながら何かを話していた。



