─────…………
「………ゅん」
「────…純!!」
「─────え……」
吾郎の声でハッと我に返った俺に現状を理解する暇もなく、
「紅さーん!!
次スタンバイお願いしまーす!!」
「────……え……?」
ス……タンバイ……?
っていうか、俺……
何でここに──……?
───…そこでやっと我に返った俺には
やはり何故今ここにいるのか全く理解出来ず、
どうやって大学まで来たのかとか、
何で今
ステージでマイク持って立ってるのかとか、
全く
分からなくて
「──────……ッ」
気付いたらマイクを持つ手が尋常なくガタガタ震えていた。
「──純……!
お前歌えるのか……っ!?」
「──……吾…………」
助けてくれ
「紅さん出番でーす!!
お願いしまーす!!」
「───!待っ……」
─────ピカッ!!!!!
───…時既に遅し、とはこの事か。
────ワァァァッ…!
「………………!」
振り向けば歓声に呑み込まれ、もう後には戻れない状況になっていた。



