────♪♪…♪…
部屋に響く着信音。
───…何十分?
いや何時間?
その場で放心していたかは定かではない。
チラリと音が聞こえる方向に視線を傾ければ、床にケータイが転がっているのに気付いた。
────……着信相手は
「………吾……郎……」
………そうか………
……ライブ………
時計に目をやれば、学園祭が始まるまで、もう20分を切っていた。
……そりゃあ電話してくるよな。
練習していないうえに、時間になっても来ないんだから。
──────…無責任。
無責任だ、何もかも。
…………フラッ………
───…俺はフラフラと立ち上がり、降りしきる強い雨の中を歩き出した。



