「………そ……んな…………はず───……」
そんなハズ
そんなハズが────…
「───見覚えがないなんて言わせないわよ?
……あぁ……そっか……
───…純……
あの時、酔ってたもんね……?」
───────……
“───…ちょっ…
ちょっと純!?!?
これは飲み過ぎだって!!”
“……俺が酒強いって知ってるやろ……
大丈夫やって”
「───────…!」
あの夜に記憶がどんどんトリップしていく。
あの夜
“……朝岡さん……
………好き───……”
“……朝岡さんしか…
見えない──………”
━━━━━━ガタン!
まさか
まさか
「───…“彩”になりきっただけで、あなたはあたしを抱いた。
ねぇ………
純はあの時一体どんな夢を見ていたの───…?」
───クスクス…………
「………………」
─────ズルッ……
壁にずり落ち、ガクリとうなだれる俺を見て
「だから言ったでしょう……?
その真っ直ぐさが、いつか仇になって返ってくるって───……」
チカは
勝ち誇ったように笑った。
「ねぇ純………
これでやっとあたしのものね───……」
俺が見た夢は
甘くて幸せな夢でもない
汚くて儚い夢でもない
ただの
受け入れられない
現実だった



