俺の罵声で壱はビクリと体を強ばらせ、怯えた瞳で俺を見つめた。
「────…ケホッ…!
ゲホゲホ────……!」
見るな
視るな
観るな────……!
────耐えられない。
苦しい苦しい苦しい
どうしたら出口を見つけられると言うのだろう。
どこが出口だと言うのだろう。
何を出口と呼ぶのだろう。
「───……じゅ……
ごめ……オレ………」
壱は、まるで見てはいけないモノを見るかのように俺から視線を逸らし
────…パタン……。
酷く傷付いた瞳で部屋から出て行った。
「…………~~~ッゲホゲホッ────……」
────最悪──……。
失っていくものは、どうしてこんなに沢山あるのだろうか。
彩も仲間も全て───…
「……大事にしたいものほど………
案外、簡単に失くなるのかもな────……」
────…くしゃっ…。
残された部屋に一人、
俺は完全に感情が麻痺していたのだろう。
「…………ふっ……」
泣くべきはずが笑っていた。
一人、絶望を抱えて。



