────このチカとの事件から数週間後………
季節は、既に紅葉が美しい秋を迎えていた。
秋といえば、俺達にとってまた最大のイベントがやってくる。
─────だが………
「────……ケホッ!!
……ケホケホッ──…!!」
「──……純?」
「───…だいじょ……
…ケホッ!!ケホケホッ!!」
咳が止むと、心配そうに俺を覗き込むマリアに笑顔を向けた。
「……純、風邪引いたの?大丈夫?」
「……ん~、いや…
何かいきなり咳が…ケホ!!
……ゲホゲホ────!!」
「………完璧に風邪じゃん。ライブ大丈夫なの?」
「…………」
────…そう、もうじき待ちに待った学園祭ライブだ。
……なのに………
「───…ゴホッ!!ケホッ…!!」
俺は風邪を引いた訳でもないのに、原因不明の咳に悩まされていた。
「───……全く……。
純が喉潰したらライブ終わりじゃない。」
「……ごめん。」
「………………」
「………何や?」
「……ううん、純痩せたなあって思っただけ。」
マリアはフゥ、と溜め息をつき俺をじーっと見つめてきた。



