「───……?
お前………」
「────俺は……
夢を叶える為に
───東京に
行こうと思っています。」
「………っ……?!」
東……京───……!?
予想だにしなかった言葉に驚きを隠せず、
「……何を……
……言い出すねん……」
そう言うのがやっとだった。
しかしぶんは冷静で、
落ち着いた様子で動揺もなく
「───…朝岡さん。
俺、理学療法士になりたいんです。
もう……ずっと前から。」
ハッキリと、“夢”を口にした。
「……けど……!
こっちの大学やったらあかんのか?
いっぱいあるやろ……っ
何で東京なんか──……っ」
「……確かにここにも大学はあります。
だけど俺はとことん夢を追い続けたい。
本格的に勉強出来る場所を──…
自分が行きたいと思う場所をやっと見つけたんです。
……夢を、
妥協したくはありません。」
「────……」
──だけど、
……だけど……っ
「───…彩は……?
彩はどうなる……?
まさか……
まだこの事知らんのか……?」
「……………」
うつむくぶんの態度ですぐに分かった。
彩はまだ知らない。
「……彩には……
言わないつもりです……」
「……何で……っ!!
今譲られへんって言うたやないか!!」
「───決心が鈍るからです!!」
ぶんは……
張り上げるような声で俺を止めた。



