Dearest 1st 〜Dream〜






「──…優しくなんかない……




俺はいつも中途半端やから………」







正直に言うよ。






吐き気がするくらい、こんな自分が嫌だ。





中途半端な優しさで他人を傷付けてしまう自分。





なら初めから、手なんか差し伸べなきゃいいのに。





分かっているのに差し出してしまう俺は








“偽善者”








「……そんな事ないよ。」






そう言われて、俺はハッと我に返った。






「…朝岡くんは誰に対しても分け隔てなく、優しく出来る人じゃない。




現に今、誰もあたしに近寄ってなんか来ないのに、来てくれた。





──あたし……





すごく嬉しかったのよ。」






「…………」






「だぁーれも相手にしてくれない、ずーっと無視され続けてたら───…。




……こうにでもなっちゃう。」






ふっと笑って、香宮さんは袖の上から手首をさすった。






「…………」






「切る事で見つけるの。



……探し続けるのよ。





──…自分の存在価値を。」








………頭に、浮かぶ。









“………お願い……




一人にしないで……”








そして重なる。






あの日の





泣きながら呟くチカが。