あれは、ある晴れた日の事。
……ちょうど一年前。
ピンクの花が咲き乱れる季節に、華のような君に出逢った。
最初に見た時は、桜の妖精かと疑ったくらい。
小さくて、愛しくて、可憐で。
急に現れた君は、俺に魔法をかけた。
……そう、
俺を変える魔法を。
それからの俺を知ってるか?
……ホント、
なぁんにも考えてなかった俺が、
どーでもいいなんて呟いてた俺が、
“恋”を知ったんだ。
止まった時間は確かに動き始めたよ。
灰色の景色は色鮮やかに輝き出したよ。
“目的地”を目指し始めて一歩ずつ歩き始めたよ。
どんな事も、君に繋げた。
あらゆる感情を教えてくれた。
君という蝶に魅せられ、ずっと追いかけてた。
────好きだ。
好きだよ、こんなにも。
どうしてこれ以上の言葉が存在しないんだろう。
「───…彩……」
───…ギュッ……。
初めて、彩をこの手で抱き締めた。
情けないくらい、手も声も震えてる。
「──…朝岡さん…」
この腕で抱き締めた時、彩がそんな声を出した。
不覚にも、その声で心が割れそうなくらいに打ち震えた。
───…分かってる。
答えは分かってるよ。
だけど、頼む。
せめて最後に俺の我が儘を聞いて欲しい。



