花瓶に添えられている花が印象的な丸いテーブルに二人で腰掛け、メニューを広げた。
「彩、何食う?」
「ん~……」
上から暖色系の光が照らすメニューは、どれも美味しそうなものばかりで。
彩が真剣にメニューを見ている姿と安心感で、俺は久しぶりに食欲が湧いた。
「俺これにしよっかな。」
あえて彩が見つめているメニューを避け、俺は和風のパスタを指差した。
「じゃあ彩はトマトソースのパスタにしよっかな♪」
「デザートはいらんの?」
そう言って次のページをめくれば、彩がまたジッとメニューを見つめる姿に笑顔になる。
「…じゃあ…
ティラミス……。」
「オッケ。
ほんなら俺、こっちのアイスにしよかな。」
「あっ!
あたしもそれと迷ったのー!
美味しそうだよね。」
彩が口に指を当て悩ましい表情をするから、思わずくすくすと笑いが込み上げてしまった。
「…ほんなら俺の半分あげるわ。」
「…えっ!!いやそーいう意味じゃなくて…!!」
「えぇよ、食べ♪
──…すいません、注文お願い出来ますか?」
店員にメニューを頼み終えれば、彩が俺を見つめている事にふと気が付いた。
「…っていうか…
朝岡さん、甘いの好きなんだ…?」
「うん、俺甘党やからさ。」
「………」
そう言うと、彩は何故か視線を逸らした。
「?どうかした?」
「んっ、ううん!!
何でもない♪」
─────…キラッ。
その時、俺は見つけてしまった。
彩が着ている白いレースのワンピースの胸元から、
──…シルバーの指輪が、光っているのを。



