俺が頷けば、チカはゆっくりと口を開いた。
「……あたしは、高校の頃から本当にずっと純が好きだったの。
かっこよくて、面白くて、優しい純の事があたしは大好き。
あの雨の日も……
やっぱり純はあたしを助けてくれた。
あれから、あたしもっともっと純の事好きになった。
もっとずっと純のそばにいたいって思うようになった。
忘れるなんて出来ない。
この気持ちは変わらない。
──…あたしは、純が好き。」
……チカはそう言って。
いい返事を期待するかのように俺を見つめてきた。
──…その眼差しが、痛い程全身に刺さる。
……言わなきゃ、ならない。
チカが自分の思いを真剣に話してくれたからこそ、俺も真剣に答えを返さなければ──…。
そう自分に言い聞かせ、俺もチカと目を合わせながら口を開いた。
「──…ありがとう。
チカの気持ちは嬉しい。
……けど、俺はこれ以上チカと一緒にはおられへん。
──ごめん………。」
そう伝えれば、途端にチカの顔は悲しみに歪んだ。
「──…どう…して……っ」
「……ごめんチカ。
ごめん──…」
「まだあたしの事が好きになれないなら、大丈夫だから!
あたし、もっと頑張るから──…!!
ねぇ、そういう約束だったでしょ?
“純の事好きにさせる”って!!
何も……
何も今さら変えなくったって───…」
「──…そう言われて何年も経ったけど、無理やねん…。
今のところ、チカの事好きになる可能性は……
ない……」
「どうして!!!
そんなの分からないじゃない!!!」
「………から……」
「何?!」
「……好きなやつが出来たから───……
だから
チカとはこれ以上一緒にいられない───…。
ごめん………」



