「……なっ……?」
「ん?」
彩は相当ビックリした様子で振り返り、俺を見つめた。
……だけど俺の焦点はもうUFOキャッチャー一色。
“絶対取りたい”、そんな強い思い一心。
彩はそんな俺の気迫を悟ったかのように言葉を飲み込み、
「…………」
同じように、じっとUFOキャッチャーを見つめた。
……UFOキャッチャーは、一時期壱とハマりまくった事がある。
ゲーマー壱に、UFOキャッチャーのコツを教えてもらったから、多分大丈夫だとは思うんだが──…
………ウィーン…。
クレーンを操り、ホールに近いプーを狙う。
──…頼む、
引っかかってくれ。
──…そんな必死の操作の末──……。
───…カコン!!
「よっしゃ!!
プーさんゲットー♪」
「きゃー!!
朝岡さんすごいすごいすごいー!!超うまい!」
見事、プーゲット。
失敗したらどうしようかと本気で焦ったけど…
ちょっとだけ壱に感謝…。
まだ緊張で若干震える手でプーを取り出し、彩に差し出す。
「あげる♪」
「え?だって…」
「えぇから。」
彩の為に頑張ったんやし。
……そう心で呟きながら、俺は彩にプーを手渡す。
「あ…ありがとう……。」
「えぇよ♪
俺からのクリスマスプレゼントな♪
………あ、
安上がりになってごめん。」
「ううん!!
本当すごい嬉しい!
プーさん好きだから。
ありがとぉ……。」
──…彩はまじまじとプーを見つめ、子供のように笑った。
……俺は、その無邪気な笑顔が大好きだ。
その笑顔を見ると、俺もついつられて笑ってしまう。
「彩の笑った顔、
クリスマスプレゼントにするわ、俺」
「?
それ、もっと安上がりじゃない?」
「…せやな。
でも俺にはお金より価値あるもん。」
何よりも、
どんなものよりも。
俺の心で光を放つ、一番の宝物だから。



