───……数日後。
「純くーん!」
「───……ん?」
講義を終え、廊下を歩いていた俺に、女の子達が手を振って走ってきた。
「何なに?みんな揃ってどないしたん?」
「あのねあのね♪
純くんクリスマス空いてる!?!?」
「………え゛……」
クリスマス×女の子達のお願いポーズ。
野心がメラメラ燃える目線。
……言われなくても先が予想出来て、顔が引きつる。
「良かったらぁ♪
あたし達主催のパーティーに来ないかなぁって…」
「……あ、あ~……
そうなんや?
せっかくやけどさ、俺マリアと約束してるから無理やねんよな。
ほんまごめんなぁ。」
「えーっ!!皐月さんとぉ?」
「せやねん、だからごめん!!!!」
そう言って誘いをかわし、女の子達が残念そうに背を向け消えていくと。
「───…ちょっと純。
こーいう時だけあたしを活用するのやめてくれない?」
────…ビクッ!
まさに鬼の地獄耳。
マリアが腕を組み、こちらを睨み付けている。
「……あ、はは……
いや、下手に言い訳考えるより楽やからさぁ……」
「……………」
引きつり笑いをする俺に、マリアは据わった目で俺を見つめた。
───…と、その時。
「♪ジングルベール♪
♪ジングルベール♪」
「……壱、お前音痴にも程があるぞ。」
「あはっやっぱりぃ?
ねぇねぇゴローちゃん!
オレ、クリスマスはあれ食べたいなぁ!」
「何だよ?」
「北京ダック!」
「……七面鳥だろ。」
「あっれ?そうだっけ?」
───…そんな漫才並みの会話をしながら、壱と吾郎が廊下を歩いてきた。



