Dearest 1st 〜Dream〜







彩は次に俺を見つめた。







──────…ッ






捕らえられたかのような真っ直ぐな視線に、俺は固まる。





見つめられただけで全身が火傷した気分だ。







「彩、授業お疲れぃ♪」




「朝岡さん…!」






感情を隠し、明るく振る舞う俺を見て、彩はまんまと騙されて笑ってくれた。





………良かった。






誤魔化す事が上手くて。








俺はそれ以上彩を直視することなんか出来なくて、




話かけることすらままならくて、





───…だけどそれは、





今までのように決して照れているわけではなく。





俺は彩を避けるように視線を床へと移した。








「えへへ、純と一緒に来ちゃった♪」





チカは笑ってそう言うと、まるで話を振るかのように俺を見つめた。





──訴えるようなチカの視線に、すぐさまチカの要求を察知する俺。






…………あぁ………。







『今までと同じように付き合っている感を出して』






というチカからの暗黙の指令か。





プライドが高いチカの事だ。





きっと、





“今まで通りの私達”





をここでは崩したくないのだろう。





……そんなチカの考えはすぐに読めた。







「何かな~…

あれから行きたい行きたいうるさくてさ…」




「何ぃ~?

誰がうるさいって?」





俺とチカが装う“自然”にみんながくすくすと笑う。





この工作で、





誰がこの二人が別れているだなんて疑うだろうか?





誰も知る訳がない。





誰も疑う訳がない。






真実を知っているのは自分達だけ。







「でっでっ?

キョーコちゃんはどうしたいのっ?」





チカは再びキョーコに話を振りかけた。






「………?」






彩がキョトンとしている横に、






「キョーコ、マサシの事が好きなんだって」







今まで口を開かなかったぶんが、笑顔で今までの会話を彩に教えていた。