───あれは、確か高校三年になりたての春だった。
『──朝岡、お前生徒会長にならんか?』
『はい?何で俺?』
『お前なら人をまとめる力もあるし、周りからの人望も厚いし…
──何より、生徒会長になったら文化祭にライブ出来るかもだぞ?』
『………マジ?』
……それが先公の罠だとは全く疑いもせず。
まんまと“ライブ”という餌に魅せられ、俺は生徒会長に立候補、すぐに当選。
同じく吾郎も俺の後を追うように副生徒会長に立候補、当選。
そして更にそのメンバーに……
『一年の書記、川瀬チカです。』
────チカがいた。
そう、チカとの出逢いはこの生徒会だった。
当時──…
俺とチカは意見の食い違いなんかですぐにケンカばかりしていた。
“生徒会始まって以来の犬猿の仲”だなんて言われたりもしていたな──…。
「でも純が生徒会長ならむっちゃ学校生活楽しそーだねっ♪」
壱がニコニコ笑いながらそう言うと、チカは首を振りながら全否定をかけてきた。
「どっこが!
純ってば生徒会長しながら応援団長もしちゃうもんだから、職権乱用もいーとこよ!」
「文化祭、体育祭っていうイベントになれば、生徒会長の権利使いまくって何でもオールOKだったもんなぁ……」
チカと吾郎は過去の俺を咎めるように見つめた。
「あはは♪
……まっ、若気の至りってやつやな、うん。」
俺は苦笑いしながらスルー。
「……何か想像付くかも。
純の伝説的な偉業ぶり。」
「せやろ♪
俺の生徒会長時代に掲げたモットーは、
“清く正しく校則違反”やから♪」
俺はマリアに笑ってそう言い放った。



