「よしっ♪
サッパリしたし、何かうまいもんでも食いに行くか?」
明るく笑うと、チカも少々肩の力が抜けたんだろう。
「……うん。」
さっきよりは軽い表情で笑いかけて来た。
「あ、何やったら吾郎達も呼ぶ?
運良かったら吾郎の美味い飯にありつけるかもよ?♪」
ポケットからケータイを取り出し、吾郎の番号をディスプレイに表示させると、チカは戸惑った様子で俺を見つめた。
「まっ、待って純!!
あたし今さらみんなに合わす顔なんかないよ…!」
「へ?何で?」
「だって──…」
ギュッと荷物を握り、チカは困惑しながらアスファルトを見つめている。
「──…大丈夫。
あいつらは人間出来てるし、話せばすぐに理解してくれるから。
それに俺んとこにいるんやったら、すぐにバレるし話さなあかん。
あいつらは協力してくれるよ、絶対。」
「………うん……」
チカの返事を聞くと、俺は微笑みながらケータイを耳にかざし、
───PRRRR…ピッ…
『はいはい?』
「吾郎、今日の飯は何~?」
『焼き肉。
何だ、純も今日晩飯いるの?それならそうと早く……』
「や、俺の分とあともう一人分よろしく頼むわ。」
『………は?』
不思議そうに声をあげる吾郎。
そして……
「キャー!ゴローちゃぁん!
マリアが俺の肉取ったぁぁぁぁ!」
「うっさい猿!これは元々あたしが焼いてた肉よ!」
電話越しにいつものように騒いでいる壱とマリアの喧嘩に笑いながら、
「……全員揃ってるんやったらちょうどえぇわ、今から行く。」
『だから誰と──…』
「────チカ。
あとでワケ話すから、待ってて。」
───ピッ!
俺は吾郎が叫び声を上げる前に終話ボタンを押した。



