──しばらくして処置を終えたチカは疲れ切った表情をして帰って来た。
「……どないしたん?
疲れた?」
「……ううん……」
そう言ったチカの瞳が弱々しくなっていたのを見逃せなかった。
…………?
明らかに、何かを隠している表情──…
何とも言えない違和感が芽生える。
更に──……。
「──…お会計、2,800円になります。」
そう言って冷たくあしらう、受付。
「純………ごめ……」
「ん?」
財布から何の躊躇もなく治療費を出す俺に、チカは申し訳なさげに俯いた。
「──…こんな……
治療費まで払って貰うなんて……
ほんと…ごめん──…」
──…そんなくだらない謝罪をするチカに、俺は思わず笑ってしまった。
「ははっ♪
チカ、治療費くらいで大袈裟やって。」
「──…でも…ッ」
情けないとばかりに声を失くしたチカの涙を拭いながら。
「──気にせんでいいから早よ治して?
…………な?」
けれどチカは首を横に振ってこう言った。
「……やだ……
も……
病院来たくない……っ」



