Dearest 1st 〜Dream〜





「あたしバカだよね…



新しい恋して純の事忘れるつもりが……

余計に忘れられなくなってるなんて……」





チカは、嗚咽を堪えながら笑った。





その笑顔があまりにも悲しくて。




涙と悲しみに染まった笑顔ほど、痛々しいものはなかった。





それならいっそ泣いてくれたらいい。




気が済むまで泣いて、

いつものチカに戻って俺を責めてくれればいい。





俺を忘れる為にここまで傷だらけになったチカ。






……言い方を変えれば、







────俺のせいだ。






突き放したりしなければ、チカはこんな目に遭わなかったんじゃないのか。






“俺は無関係だ、全く関係ない。”






そんな悪ふざけが過ぎたことが言える立場だろうか。





全く関係ないなんて言えない。





元はといえば、俺がチカに向き合わなかったのが事の発端じゃないか─…。







「──…チカ。」





「……なに……」






「俺はチカを見捨てられへん。




……でも多分……




きっと前みたいに接する事も出来ひん。」






彩を好きになってしまったから。




人を好きになる意味を知ってしまったから。





傷ついた悲しみも




苦しみも辛さも──…





人を好きになることで、

そんな感情をも理解する事が出来たから。






だから前みたいに、適当にチカと付き合う事は出来ない。





でもこんな状態のチカを野ざらしにする事も出来ない。





だから──…







「……それでチカがいいんやったら、立ち直れるまでここにいてもえぇよ」






そう告げると、

チカは驚いたまま瞬きを繰り返した。