チカがシャワーを浴びる音が微かに聞こえて来て、俺は軽く安心し、頭をタオルで拭きながら、
───パカッ…。
「……こんな時に限って何もないしなぁ……」
冷蔵庫を開けて、ハァと溜め息を付いた。
……困った。
何だかんだ言いつつ、うちの冷蔵庫事情は吾郎が仕切ってるし──…
「……おじやくらいなら何とか……」
何度も冷蔵庫を見つめながらそう結論を出し、
少し火傷を負いながら、
慣れない手つきで玉子おじやを作って、器に寄せていた時だった。
「……純……
ここに置いてあるシャツ借りたよ……?」
「あぁ、うん。」
「…?何してるの?」
チカはブカブカのシャツを着ながら、不思議そうに俺を見つめていた。
「何って…おじや♪」
運びながら笑う俺に、チカは首を傾げている。
「……純が作ったの?」
「そっ。不器用ながらにな♪
マズすぎて逆に元気になるかもよ?♪」
チカは、少しだけ笑った。
「食って今日は早よ寝ーや。
ベッド使っていいから。」
───ポンポン。
そう告げチカの頭を撫でて。
「……純……
ありがとう……」
下を向くチカに笑いかけ、俺はシャワーを浴びに浴室へと向かった。



