───ガチャッ…。
鍵を差し込み部屋の明かりを付ければ、チカをそっと背中から降ろす。
「……待ってて?」
そのまま走ってバスタオルを引っ掴み、チカの頭にスッポリ被せる。
「……体冷え切ってるやんか……
いつからあそこおったん……?」
ゴシゴシとチカの頭を拭きそう尋ねるが、
「………」
チカは俯いたまま顔を上げない。
カタカタと小刻みに震える体を拭きながら、チカがかなり痩せてしまった事に気がついた。
「……シャワー浴びといで?」
「…いい…
純が先に──…」
「俺は大丈夫やから。
チカが先に入り?」
無言で涙ぐむチカの手を引き、浴室へと歩き出す。
「ゆっくり入ってていいから。
とりあえず体温めや?」
そう言って、チカに背を向けると──…
「───……純……」
「ん?」
「……ごめんね……」
背中に、チカの震えた声が浴びせられた。
その生気がない声に、
痩せ細ってしまった体に、
何と返せばいいのか分からなくて、
「…………」
俺は言葉を返せなかった。



