『もっしもーしっ♪
朝岡さんっ?彩でーす♪』
電話口から聞こえてくる太陽のような明るい声に、頬が緩む。
「おー元気そうやな♪
どないした?」
『うん、あのね?
今日部活来る?』
「ん?何で?」
『最近朝岡さん部活に来ないから寂しい』
──……え……
『…ってチヒロさんが言ってたよ♪』
────ガクッ!
って違うんかい!!
…と、思わず心の中でツッコミを入れて体勢を立て直す。
「あ~…最近忙しかったからなぁ。
今日もちょうど今テスト終わったとこやしさ。」
『あぁ…テスト…
じゃあお疲れだよね?
部活には来れない感じ?』
「いや大丈夫。
今から行くよ」
そう言うと、壱は驚いたようにこちらを見た。
『分かった♪
チヒロさんにも伝えとくね♪』
「うん、じゃあまた後でな。」
『はーい♪じゃあね★』
───ピッ!
さっきまでの疲労は一体どこへやら。
電話を切った俺は、素早く机の片付けをして立ち上がる。
「純どこ行くの~!?」
「地元!」
「えぇっ?だって今日ゼミの飲み会──…」
「じゃあな壱!お疲れ!」
「ちょっ─…純!」
壱に軽やかに手を振り、俺はすぐに駐車場へ向かって走り出した。
テストも課題もレポートも頑張った甲斐あった。
そのご褒美に彩に会える。
そんな気がして。
俺も懲りない人間だよな。
彩に会えると思えば、複雑ながらもまだこんなに胸が弾むんだ。
「♪──…♪」
俺は鼻歌を歌いながら、そのまま地元に戻って行った。



