Dearest 1st 〜Dream〜





結論的に言えば、俺は彩が好きだ。





だから、いつも笑っていてほしい。





これ以上、俺が傷つけるような事はしたくない。





……なら、結果的に彩を応援するしか道は残されていないと思った。





俺が彩への想いを隠すことで傍にいれることが約束される。





……反対に、





彩の想いに反対して俺の想いを押し付ければ、俺は傍にいることさえ許されない。






──嫌だ。





そんなことは絶対に、死んでも嫌だった。





それなら自分の想いを一生飲み込んで、背中を押してあげよう。





──そうすれば、俺は彩のそばにいれる。





そんな手段、卑怯かもしれない。





でも、それでも傍にいたいんだ。





いたいんだよ──…。








「あれっ?

朝岡さんまだいたんですか?」





後ろを振り向けば、キョトンとこちらを見つめているチヒロの姿。





「…あっ、うん。

チヒロ、彩の家知ってる?」





「へっ?彩ちゃん家ですか?」





「うん、ちょっと忘れ物届けたくて。



前に近くまでは送った事あるんやけど……」





「あぁなるほど♪



えっと~…

彩ちゃん家は確かですねぇ……」






……適当な言い訳を思い付いて、チヒロに彩の家の場所を教えてもらった。





───ヴォン…!





ピアスが光るキーケースから車の鍵を取り出し、エンジンを入れる。





そのまま特に口実も考えず、すぐに彩の家へと向かった。