俺は大事に大事に鞄に彩から貰った絵をしまった。
昔から、俺は何でも手作りの物が好きだ。
手作りには、必ず人の気持ちが込もっている。
曲を自分で書くのにこだわるのも、根本的にはそこを譲れないからだろう。
───…パチン!
彩がケータイを閉め、再び悩ましい表情をしながら溜め息をこぼした。
「……どうしたん?」
「んっ?
何でもないよー。」
そう笑う彩に、影が見えたのは気のせいか?
「なー、彩。」
「なに?」
「彩の好きな男のタイプってどんなんなん?」
「………へっ……?」
彩は呆気に取られた様子で俺を見つめた。
…………。
俺も勝手に出た質問に、
しばし自分で聞いた意図が分からなかった。
……何を聞きたいんや俺は………。
しかし彩は───……
「……あたしを……
あたしだけを……
見てほしいな……」
────ドクン!
俺に言っている訳じゃないのに、そのたった一言で胸をかきむしられる。
そう言った彩は何故か俯いた。
“好きなタイプ”を聞いたはずなのに、俺には…
『そうしてほしい』
彩がそんな願望を言っている気がしてならなかった。



